平成30年度 内閣府「災害時における多様な主体の連携促進事業」

防災とボランティアのつどい in 愛媛

「防災とボランティアのつどい」実施報告

平成30年7月豪雨では、これまでのべ23万人を超えるボランティアが様々な被災者支援分野において活動をされ、質量ともに充実したボランティア活動が展開されました。災害が多発、激甚化する中、被災者支援を効果的・円滑に実施するため、行政、社会福祉協議会、NPO・ボランティア団体、企業をはじめとして、災害時の被災者支援活動に関わる多様な主体の連携体制を構築・強化することが、ますます求められています。

本年度の「防災とボランティアのつどい」は、多様な支援関係者が交流・意見交換を行うことにより、平時における顔の見える関係を構築し、発災時の効果的な連携に備えるとともに、平成30年7月豪雨の際の愛媛県でのボランティアに関する取組を広く全国へ発信するための機会とすることを目的として開催をいたしました。本会には、愛媛県内外から、約260名のご来場を頂きました。

  • 日 時
    平成31年1月27日(日)13:00~17:00
  • 場 所
    ひめぎんホール(愛媛県県民文化会館)愛媛県松山市道後町2丁目5番1号
  • 主 催
    内閣府・防災推進国民会議
  • 共 催
    愛媛県
  • 協 力
    日本防災士会・特定非営利活動法人えひめリソースセンター

開会挨拶

内閣府特命担当大臣(防災)山本 順三

2018年の全国各地での大きな災害をふまえ、災害と共存していく覚悟が必要であり、行政・NPO・ボランティア等の連携や、防災意識社会の構築が必要であると述べられました。そのためには、関係各者が平時から顔の見える関係を築いていくことが大切であると述べられました。

山本 順三

愛媛県知事中村 時広

行政の対応において、被災地域の状況を的確に把握し、情報発信をすることの重要性とともに、地域の防災力の基盤として、防災士の資格取得に向けた積極的な県独自の取組を紹介されました。また、「防災・被災者支援の担い手」としてNPO・ボランティアには重要な役割と意義があり、ボランティアそれぞれの持ち味を活かすための受け皿づくりや、これらをネットワーク化していくことが重要であることを示されました。

中村 時広

全国セッション

防災における行政・NPO・ボランティアの三者連携のフロンティア

モデレータ
全国災害ボランティア支援団体ネットワーク JVOAD 代表理事栗田 暢之
報告者
内閣府政策統括官(防災担当)付 参事官(普及啓発・連携担当)佐谷 説子
全国社会福祉協議会 地域福祉部長高橋 良太
パネリスト
愛媛県保健福祉部社会福祉医療局保健福祉課長馬越 祐希
岡山NPOセンター 災害支援担当詩叶 純子
岐阜県健康福祉部地域福祉課 福祉人材対策監田口 博史
くまもと災害ボランティア団体ネットワーク(KVOAD) 代表樋口 務

本セッションでは、初めに、モデレータ(JVOAD)と内閣府及び全国社会福祉協議会から、東日本大震災以降の三者連携の経緯、現在の三者連携の状況、今後の課題を概括し、その後、熊本地震や西日本豪雨等の近年の災害から何を学び、どのような課題を抱えたのか、それらの課題に対してどのような取組が行われ、また今後、どのようにその取組を継続していこうと考えているかについて、「連携」という観点を中心に、報告をしました。

愛媛県保健福祉課の馬越氏からは、災害時において実践された三者による支援情報・共有会議の取組や、今後にむけて、被災地以外の自治体への体制づくりを展開していくことが紹介されました。岡山NPOセンターの詩叶氏からは、平時からの協働事業が緊急時の協働につながることが指摘されました。岐阜県地域福祉課の田口氏からは、県域における災害ボランティア連絡調整会議の設置に向けた体制構築やマニュアルの策定の取組について紹介いただきました。また、熊本地震後に発足したKVOAD代表の樋口氏からは、2016年4月の発災以降今も続く連携会議での情報共有の内容をデータベースで整理している事業が紹介されました。

それぞれの立場からの発表を踏まえ、パネリスト全員で三者連携のあるべき姿について議論し、それぞれの地域性を考慮しながらの全国、都道府県、市町村での情報共有会議のバージョンアップの必要性、そうした情報共有会議の下で支援のモレ、ムラをなくしていくこと、平時からの顔の見える関係の構築の大切さなどが結論として共有されました。

  • 栗田 暢之 氏

    ▲栗田 暢之 氏

  • 佐谷 説子 氏

    ▲佐谷 説子 氏

  • 高橋 良太 氏

    ▲高橋 良太 氏

  • 馬越 祐希 氏

    ▲馬越 祐希 氏

  • 詩叶 純子 氏

    ▲詩叶 純子 氏

  • 田口 博史 氏

    ▲田口 博史 氏

  • 樋口 務 氏

    ▲樋口 務 氏

基調講演

被災者支援と多職種連携-災害復興法学と「知識の備え」の防災教育-

銀座パートナーズ法律事務所 弁護士・博士(法学)岡本 正

住まいや職場を失い今後どう暮らしていけばよいのかわからない、お金がなく住宅ローンなどの支払いができないといった悩みの声を、弁護士の立場から「法律」や「制度」を丁寧に解説し、「防災の知識・常識」としてこれらを知り、学ぶための知識の備えの大切さについて呼びかけました。
生活再建の備えとしての新しい防災教育を千、文士業と産官学、NPOで一緒に行っていくことの重要性を訴えました。

岡本 正

愛媛セッション

愛媛県における「防災とボランティア」

モデレータ
NPO法人えひめリソースセンター 南予担当理事木村 謙児
発表登壇者
U.grandma(うわじまグランマ) 代表松島 陽子
NPO法人シルミルのむら 副理事長山口 聡子
JAえひめ南 吉田営農センター清家 嗣雄
NPO法人自立生活センター松山(ゆめ風ネットまつやま)須賀 智哉
全国災害ボランティア支援団体ネットワーク JVOAD 事務局長明城 徹也
内閣府政策統括官(防災担当)付 企画官(普及啓発・連携担当)石垣 和子

西日本豪雨災害で被災者支援に関わった愛媛県内のNPO等を代表して5団体からの活動報告を踏まえ、被災地支援のありかたをパネルディスカッション方式で議論し、連携の意義や外部からの支援との連携に係る課題などを話し合いました。

うわじまグランマの松島氏からは、災害前から顔が見える関係があったことが、災害後立ち上げたNPOの活動が円滑に進み、行政や社協と連携して今後の課題解決を担う中間支援組織立ち上げのための準備会へと発展したことが報告されました。また、元々地域資源を生かした活動を行っていたシルミルのむらの山口氏は、外部からの支援の受け皿となって、SNSを活用したボランティアのマッチングや支援のコーディネートを行い、地域で何が起こっているのかを把握するために圏域での情報共有会議開催を実現したことが紹介されました。えひめ南公共吉田営農センターの清家氏からは、みかん農家への支援を外部との連携で行ったことを踏まえ、今後防災ボランティアに精通した人材の育成、東南海地震に備えた近隣県との連携強化、企業ボランティア活動への期待などの取組の重要性を指摘されました。自立生活センター松山の須賀氏は、外部からの支援を受けながら活動してきたことを踏まえ、自身も障がい者であり、ゆえに障がい当事者は助けられる存在ではなく、障がい者だからこそ気づける支援の在り方があることを指摘しました。

被災地で活動してきたNPOからの報告を受け、本当に効果的な被災者支援につなげるには、それぞれの地域の特性に合った連携の組み合わせ方や役割分担の在り方があること、復興期の三者連携がその後の次の災害に備えたネットワークにつながることなど、災害時の役割や機能を議論することで地域の力が備わっていくことも指摘されました。

最後に、継続した活動によって、顔が見える関係が構築され、地域の困りごとが把握でき、支援のヌケやモレがないような連携を今後も続けていく方向性が共有されました。

  • 木村 謙児 氏

    ▲木村 謙児 氏

  • 松島 陽子 氏

    ▲松島 陽子 氏

  • 山口 聡子 氏

    ▲山口 聡子 氏

  • 清家 嗣雄 氏

    ▲清家 嗣雄 氏

  • 須賀 智哉 氏

    ▲須賀 智哉 氏

  • 明城 徹也 氏

    ▲明城 徹也 氏

  • 石垣 和子 氏

    ▲石垣 和子 氏

閉会挨拶

内閣府大臣官房審議官(防災担当)米澤 健

1995年の阪神・淡路大震災以降、各地の災害での被災経験を踏まえながらボランティアや支援の仕組みが構築されてきた経緯を改めて振り返ると同時に、本会での議論の総括を踏まえ、行政・社会福祉協議会(ボランティアセンター)、NPO等の三者が、平時からの信頼関係を構築していくことが重要である旨を再確認しました。

連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング

愛媛で災害支援に関わったNPO等33団体のポスターパネル展示を行い、情報・意見交換と相互交流を行いました。

登壇発表団体
  • NPO法人 えひめリソースセンター
  • うわじまグランマ(宇和島市)
  • NPO法人 シルミルのむら(西予市)
  • NPO法人 自立生活センター松山・ゆめ風ネットまつやま(松山市)
  • JAえひめ南 吉田営農センター
愛媛県県民環境部県民生活男女参画・県民協働課 「あったか愛媛NPO応援基金」団体
  • NPO法人 アジアキッズケア
  • NPO法人 eワーク愛媛
  • NPO法人 えひめ消費者ネット
  • NPO法人 Kodomo Saijo
  • NPO法人 NEXT CONEXION
  • NPO法人 働く人とその家族サポートセンター
  • NPO法人 福祉の店コットン
  • NPO法人 八幡浜元気プロジェクト
  • NPO法人 えひめ子どもチャレンジ支援機構
  • NPO法人 愛媛県不動産コンサルティング協会
  • NPO法人 和田重次郎顕彰会
  • NPO法人 えひめ心のつばさ(翼学園)
えひめリソースセンター「支援活動情報共有会議」出席団体
  • まつやまNPOサポートセンター
  • RICOH情報共有システム(テレビWEB会議システム)
  • NPO法人 えひめグローバルネットワーク
  • 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)
  • NPO法人 えひめ311
  • えひめイヌネコの会
  • 生活協同組合コープえひめ
  • 美容師大学・3世代シェアサロンめばえ
  • Act For Nanyo Kids(なんよきっず)
  • 公益財団法人プランインターナショナルジャパン
  • NPO法人 子育てネットワークえひめ
  • 災害ボランティア活動支援プロジェクト会議
  • NPO法人 eワーク愛媛
  • NPO法人 ジャパンプラットフォーム
  • 松山北高校まちづくりWorking Team
  • 愛媛県宇和島市立吉田中学校
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
  • 連携・協働ネットワーキング・団体間マッチング
報道について
新聞社2紙(朝日新聞・愛媛新聞)、テレビ3社(NHK、愛媛CATV、南海放送)による取材をいただき、各メディアで大きく報道されました。

以上

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